71歳のバスケを47歳に聞く(瀬戸 聡仁)

STUDENTS / ゼミ生日記

71歳のバスケを47歳に聞く

 4回生の瀬戸です。僕は今、71歳になってもバスケットボールの試合に出場し続けている苅谷浩さんという方を取材しています。「腕が上がらず、ボールもゴールに届かない自分が試合に出ることが出来るのはチームメイトのおかげ」と苅谷さんは語ってくれました。「苅谷さんはチームにとってどのような存在なのか。」それを聞くため、チームメイトの方々にお話を伺いに行きました。

 取材の場所は、なんと居酒屋です。「お酒を飲みながら取材なんて楽しそう」とゼミの仲間は言いますが、とんでもありません。僕はあまりお酒が強くありませんし、取材相手は40代後半という、僕の父親ぐらいの年齢の方々です。どれくらい飲むのが失礼にならない程度なのかを考えながら、相手の話に耳を傾けるのはとても気力を使います。お酒の席の取材は、いつもよりずっと気を張らなければならないのです。

 しかし、「お酒は人付き合いの潤滑油」という言葉通り、初対面の私にも様々なことを話してくれました。特に苅谷さんについては、「シュートフォームが何か変だよね」ということや「監督時代は交代のタイミングがずれてたよな」などと愚痴めいたことも語ってくれました。それでも、「苅谷さんがいないとチームに元気がなくなる」と語る姿や「いなくなるとさびしいなあ」と腕を組みながら呟いているチームメイトの方々を見ると、本当に苅谷さんは慕われているのだなと実感できました。また、とあるチームメイトの「苅谷さんみたいにバスケを長く続けることは、バスケ馬鹿の目標」という言葉に、他の方々がうなずくという場面もありました。


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